無線工学924(1)

R7.10a-21

 次の記述は、図に示す極超短波(UHF)帯の見通し距離内における受信電界強度のハイトパターンについて述べたものである。(   )内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。

(1)  受信点のアンテナの高さを変化させると、直接波と( A )との通路差が変わるため、受信電界強度は、両波の( B )によって直接波の電界強度\(E_0\)より強くなったり弱くなったりして変化する。

(2)  受信電界強度の極大値は、理論的に地表面が平滑で完全導体と仮定した場合、真数値で比較すると\(E_0\)のほぼ( C )倍となる。

  A       B    C

1 大地反射波    干渉   \(\sqrt{2}\)

2 大地反射波    干渉   2

3 散乱波      干渉   \(\sqrt{2}\)

4 散乱波      減衰   2

5 散乱波      減衰   \(\sqrt{2}\)

解答

2 大地反射波    干渉   2

ワンポイント解説
 ハイトパターンは、直接波大地反射波の合成(干渉)により変化します。
 直接波と大地反射波の2波を同位相で合成すれば、同じ波が2つなので2倍(真数)になります。
 ハイトパターンのピッチは、波長(周波数)によるため、例えば
  ・FM放送(100MHz:周波数が低い)では、約3m間隔
   \(fλ=cより、λ=\frac{c}{f}=\frac{300M}{100M}=3\)[m]
  ・デジタルTV放送(600MHz:周波数が高い)では、約50cm間隔となります。
   \(λ=\frac{300M}{600M}=0.5\)[m]

(1)  受信点のアンテナの高さを変化させると、直接波と( 大地反射波 )との通路差が変わるため、受信電界強度は、両波の( 干渉 )によって直接波の電界強度\(E_0\)より強くなったり弱くなったりして変化する。

(2)  受信電界強度の極大値は、理論的に地表面が平滑で完全導体と仮定した場合、真数値で比較すると\(E_0\)のほぼ( 2 )倍となる。

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